LIVE !!でクラリネット?


ピアニストの先輩が札幌でライブをするというので訪ねたのは年初めの事、ウッドベースが居て落ち着いた中で、降雪で遅れ後半から参加されたクラリネット奏者の音色が新鮮だった。

JAZZでクラリネットは珍しいのではと思うのだけれど、綺麗な音だった。聴く場所によっては、トランペットは強烈過ぎるし、サックスは情感過ぎる。クラリネットは音色の美しさが勝る事も、ライブでならあるのかもしれない。実際、面白かった。どんな可能性があるのだろ?出来ればスタンダードではなく、様々なセッションを楽しみたかったと思ってしまう。

ウッドベースは金属を拠った糸の振動が「音」の像を結ぶ。ただ、現実には木の棒状の板い打ち付けるのので、木と金属が叩かれる音がする。クラリネットが居る時は控えてられたけれど、ピアノとのドュオでは響いていた。

奏者の3人はこの夜が初対面なのだと言う。JAZZの楽譜はルールを記したものなので、そのルールの範囲なら基本は自由に演奏する事が出来る。その中で、どうする?は互いにせめぎ合うのだそうだ。踏み込んでギリギリを攻め合うなら?通えば、そういう機会にも巡り合えるのかもしれない。

例えば設計は、私は「意匠設計」を担う。現実には構造、電気、機械の基本設計があろ、設計仕様によっては専門や特化した他の設計が介在する事もある。全てが初めての組み合わせになる事も珍しくはない。その時にはどうするのか?この夜の3人のように不備不満のないライブが可能だ。建築では施工時に幾多の職人を含む施工者がある上にクライアントが在り、常に新しい関係となるのが基本だ。プロはその環境で業務が出来る。そう思えば、不思議はないのだけれど私には無縁の音楽、楽しませて頂くに十分過ぎる。

実は何故かこの夜は、同窓後輩達が居た。偶然なのだけれど。しかも、どうやら卒業後に出来た管弦楽サークルなのだと言う。

アレ?何それ!本当にあったの?

クラシックを大学サークルで演奏した後輩の方々との出会いは新鮮でした。JAZZなら即興も在り得るけれど、クラシックはそうは行かない。どんな演奏をして楽しんだのか?実に興味深い。音楽のコアな違いが話題になると、私にはついて行けないのだけれど、感覚的には問い詰めてニュアンスだけは聞く事が出来たかもしれない。

偶然は面白い。出歩く事は大切なのだと思う。この夜のような機会にはアトリエに籠っては経験する事等不可能だ。



と言う事で、その後はススキノで唯一ボトルと入れている、とある先輩のJAZZバーへピアニストの先輩と一緒に訪ねる。

クラリネットが印象的だったのでリクエストすると、古い名盤ではなく、とある関西のグループの、相当にマイナーな一枚だったようだ。ピアノの調律はオカシイらしいけれど。