【マンションのリフォーム】その⑨『回遊プラン!』

『建築』が本業であり趣味?でもある私は、夜な夜な思いつく『空間』を試みるでのだけれど、思い付きで始めたマンションのリフォームは更に興味深く洗練を試みていて、プランは極めてシンプルにまとまった様に思う。

設定条件が1人~2人住まいとシンプルにした事もあり、専有面積は18坪弱、60㎡弱程度なので贅沢なのだけれど、極めて質素でもある。



その特徴は『回遊動線に尽きる。家の中をぐるぐると走り回れる。実際にどのような空間なのか?動線で示してみよう。



このような具合に『回遊プラン』が出来ている。子供か2人来れば、間違いなく『鬼ごっこ『かくれんぼ』が始まるに違いない。この規模の空間なのにね。そして、一緒に参加して熱く走り回ってしまう事を疑えない。

ループを幾つも描ける上に隠れる場所も豊富なのだから、「走り回るな!」と叱るだけ無駄な事だ。

改めて元のマンション・プランを眺めてみよう。

世の中の殆どの住居プランは回遊出来ずに全てが閉じてしまう。部屋数は多く効率的な平面で、売主側には都合が良いのだけれど、住まう人にとっては果たしてどうだろう?
部屋数と部屋の大きさ、販売文句を優先されるなら素晴らしいかもしれないけれど、現実にはこれでは「狭さ」が際立ってしまう。

何とか「伸びやか」に出来ないのだろうか?家族が住まう時は最小限の仕切りで、後には開放的に、であれば?つまりリフォームはとても面白い。



夜な夜な夢中で仕上げたリフォームのプランに動線を図示してみれば、違いは一目瞭然だろうか。要望に応じて設計は行うのだけれど、実は「効率」を優先するのは最も安易な解答になる。『この空間を伸びやかに!』と要望されれば?それは極めて楽しい設計、可能性を探り応え得ることが出来れば、その『空間』は楽しいに違いない。




【マンションのリフォーム】記事一覧
 ①『観察』
 ②『ドマの試み』
 ③『思い切る』
 ④『パース』
 ⑤『空間試作』
 ⑥『office』
 ⑦『徒然』
 ⑧『寛ぎの空間』
⑨『回遊プラン!』