『建築』が本業であり趣味?でもある私は、夜な夜な思いつく『空間』を試みるでのだけれど、思い付きで始めたマンションのリフォームは更に興味深く洗練を試みていて、プランは極めてシンプルにまとまった様に思う。
設定条件が1人~2人住まいとシンプルにした事もあり、専有面積は18坪弱、60㎡弱程度なので贅沢なのだけれど、極めて質素でもある。
その特徴は『回遊動線』に尽きる。家の中をぐるぐると走り回れる。実際にどのような空間なのか?『動線』で示してみよう。
このような具合に『回遊プラン』が出来ている。子供か2人来れば、間違いなく『鬼ごっこ』か『かくれんぼ』が始まるに違いない。この規模の空間なのにね。そして、一緒に参加して熱く走り回ってしまう事を疑えない。
ループを幾つも描ける上に隠れる場所も豊富なのだから、「走り回るな!」と叱るだけ無駄な事だ。
改めて元のマンション・プランを眺めてみよう。
世の中の殆どの住居プランは回遊出来ずに全てが閉じてしまう。部屋数は多く効率的な平面で、売主側には都合が良いのだけれど、住まう人にとっては果たしてどうだろう?
部屋数と部屋の大きさ、販売文句を優先されるなら素晴らしいかもしれないけれど、現実にはこれでは「狭さ」が際立ってしまう。
何とか「伸びやか」に出来ないのだろうか?家族が住まう時は最小限の仕切りで、後には開放的に、であれば?つまりリフォームはとても面白い。
夜な夜な夢中で仕上げたリフォームのプランに「動線」を図示してみれば、違いは一目瞭然だろうか。要望に応じて設計は行うのだけれど、実は「効率」を優先するのは最も安易な解答になる。『この空間を伸びやかに!』と要望されれば?それは極めて楽しい設計、可能性を探り応え得ることが出来れば、その『空間』は楽しいに違いない。
【マンションのリフォーム】記事一覧
①『観察』
②『ドマの試み』
③『思い切る』
④『パース』
⑤『空間試作』
⑥『office』
⑦『徒然』
⑧『寛ぎの空間』
■⑨『回遊プラン!』