タイの旅、2020年を改めて ⑧ タイルとモザイク

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阿弥陀様の描かれたタイルは、気付けば驚いた。
訪ねたのは『ワット ラーチャボピット』、ここは高価で手の込んだお寺だった。3大寺院ではないけれど完成度の高さは素晴らしく見所多い建築だったと思う。

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その阿弥陀様と花柄のタイルが巨大な壁面一面を埋め尽く様は壮観。

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円形プランの寺院は中央に塔頭があり両翼に本堂らしきがあり、回廊が外周を巡る。正面の壁は先の壁面。

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中央の建物に寄って眺めて見ると、これまた手の込んだタイルで覆われている。壁面が歪なのは手作業の痕跡なのだと思う。このお寺のために特注しただろうタイルは手作り品なのかもしれない。おそらく製品精度はまちまち、現場で労多く貼られたに違いない。見事な仕事だと思う。思いの強さを実感させられる、気がする。


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三大寺院の中でも特に高価な『ワット・プラケオ』は壮観の極み。タイの国力を知る事の出来る最適なお寺になるのだと思う。幾つもの建物が連なる巨大な寺町、その中でも特に大きなお寺建築の壁面は微細なモザイクや彫刻で覆われていた。気が狂うかと思う程のスケール感だった。

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このサイズで巨大な建物壁面全てを埋め尽くそうとは、なかなか想像出来ないな。

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主の建築ではなくともこの規模に装飾の具合。広義には同じ仏教なのだと思うけれど、日本のものとは随分佇まいは異なる。派手で賑やか、お祭りの如く見えて現地で見れば案外に納得させられ眺めてしまう。太陽の高さ故なのかと思う。タイルもモザイクも綺麗だった。これらを日本に持ち込むと、全く別の印象を受けるに違いない。

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『ワットポー』の涅槃像の足の裏のモザイク。

 

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『ワットプラシン』で見つけた基壇のモザイク。


写真を見返していてやはり、凄い仕事を見てきたのだなと改めて思う。
タイル張仕上は日本でも当然一般的になる。50×50mmのモザイク張もするけれど、精度は重要、歪んだりする事の無い施工が求められる。精緻さ正確さ厳密さは特徴なのだと思う。きっとこれらの職人が日本の建築を見れば、建築が直線で出来上がる様に驚くに違いない。建築にあたり価値観の違い、何を優先するのかの違いはお国柄を特徴的に表出するように思う。