北向きのハイサイドライトのあるギャラリー空間


パースで北のハイサイドライトの『光』を表現するのは、とっても難しい。
今なら出来ないか?少しだけ挑戦してみた。今回は、ここまで。

本当に検証すなら「模型」が必要だ。模型は小さいけれど「空間」があるので光のシミュレーションは実際に極めて近い。模型で再現できるなら実現の可能性がある。パースはあくまでも疑似的なシミュレーションなので、そう見えるかどうかだけ。

でも、雰囲気だけは伝わるだろうか?


陽の光を宇宙で直視すると目は焼けるのかもしれない。大気の無い天体で陽を受けると水が容易に蒸発する程に焼かれるに違いない。大気のある地球は、陽は水蒸気やチリやらに散々屈折させられてから地表に届く。それでも熱を持った最大のコントラストを生み出す強い光だ。南側に窓を設けると、そういう強い光を取り込む事になる。明るいと言うよりは熱い。


空には明るさがある。大気中で散々に屈折させられた光は熱を失いバラバラに砕け散って宙を舞っている。北側の高窓は、そういう砕けた光の屑を取り込む窓で、室内には光の屑が降り注ぐ。指向性はなく、熱は失われ、コントラストを生み出さない「光」で、脆く儚く繊細な「光」。これを集めて室内に満たす事が出来れば、これはとても美しい。使うには最高レベルの建築技術が必要だけれど、挑む甲斐がある。