2020 タイ旅日記 ⑨ 『ワット チャーンテーム』

チェンマイ終日自由のこの日は暑かった。昼間は出歩くべきではなかったな。
南北約1.5km角の城壁に囲まれた旧市街を主とする古都チェンマイをどう歩くは地図を作っていたのであれこれ考えていた。お寺を巡りながら街並みを眺めて見よう。この日はレンタル自転車を借りて巡る。徒歩に丁度良さそうな規模の旧市街、郊外にも足を伸ばそうと考えていたので自転車はちょうど良い移動手段になった。疲れたり厚さにまいったら珈琲ショップでエスプレッソを頂き、果物をほおばり、巡る。


バンコクの旧市街は近世のもの、ここチェンマイは1300年頃に遷都されてからの歴史らしく古都で間違いがないと思う。建築は当時の王朝の名からラーンナー様式として区別されるらしいのだけれど、私には区別が出来ず「タイらしい」と感じた。

この日最初は『ワット チャーンテーム』。ホテルの近所の、おそらくは特別ではない地域のお寺になるのだと思う。教会を巡るように出入り参拝は自由らしい。龍か獅子か犬なのか、様々な生物が塀や門扉に居て境内を守る。

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観光客の居ない一般的なお寺の風景はどんなものか、覗いてみよう。

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切妻屋根の正面にエントランスはあり、雨季の洪水を避けるためか高床なので必ず階段があり、その階段の両側には龍のような生物が居る。

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バンコクで観た高価な寺院とは違い、質素な佇まいの本堂。中央の背の高い空間の両サイドに側廊を設ける形式が一般的らしい。従って柱が室内にあり空間を強くしている。近世バンコクのお寺とは違い、各部は独特、地域性なのか様式なのか時代を感じさせる。柱の脚部、柱脚の形状は面白い。柱の頂部、柱頭のデザインは基本的にどこも同じに見える。そして赤は多様される。梁の中央は角が落とされ、その下面は装飾が施されている。どこに金細工を施すか、これはルールがありそう。もっとも効果的に空間を引き立てる部位に装飾がなされている。

 

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・・・何体も居る。全てがご本尊なのだろうか。手を合わせる時はどこに合わせるのだろう?しかも、手間の前机の上にも小さな一体があり、これが鼻が像だ。インドのガネーシャ?神様?これを質問出来る語彙もないし、ほ~と眺めた。

f:id:N-Tanabe:20200213030548j:plain天井見上げ。木造現わし。木やレンガは日の加減によっては金色に見えたりもする。陽の弱い日本では梁下は影に覆われるように思う。強い光のある地域では室内に入り反射した光が映える事を肯定してデザインしている。